ベルギーの宅配便は家まで届かない?
Bonjour!ソフィです。
夫の仕事でブリュッセルに引っ越してきた我が家ですが、赴任期間はあまり長くならないだろうということで家具付きの物件を借りて住んでいます。通常物件より家賃は少し割高かもしれないけれど、イチから家具を揃えるとそれなりの値段になるし、選んで届くのを待って組み立てて……という煩わしさを考えると、初日からそれなりに住むことができる状態だったのはとても楽でした。
といっても備え付けの家具で100%満足というわけにはいかず、足りない収納は買い足し、不要な家具は地下室へ、というようにカスタマイズしています。
冷蔵庫も備え付けのものがあったのですが、システムキッチンに組み込まれた小型タイプでした。白菜を1つ入れたらそれだけで1段が埋まってしまうほどの大きさで、買い置きなんてもってのほか。なので、入居後の早い段階で思いきって330リットルの冷蔵庫を買い足しました。おかげで今はホールケーキをまるごと冷やすこともできるしアイスを5種類買い置きすることもでき、本当に買ってよかったです🎂(もとの冷蔵庫は組み込み式で外せないので、今は電源を抜いて乾物収納として役立ててます。)
冷蔵庫を選ぶにあたっては家電屋さんを何軒かまわってみたりもしたのですが、最終的にはオンラインで買うことに。そのほうが品数も多いし、希望のサイズに合ったものをピンポイントで探せるのでとても便利でした。
さて、ここでひとつ問題が。
冷蔵庫の配達方法はざっくり3つ。(お店によって異なります)
①お店でピックアップ(無料)
②家まで配達してもらう(ただし家の建物の最初のドアを入ったところまで。無料)
③家まで配達&配線と動作確認、梱包資材の撤去もしてもらう(有料、2〜30ユーロ)
当時我が家に車はなかったため、①は論外。
③は楽だけど、このオプションがあるお店は冷蔵庫本体の値段も他に比べて50ユーロほど高かったので合計70ユーロの上乗せ…ちょっとツラい。
というわけで②を選んだのですが、これがクセモノです。
“家の建物の最初のドアを入ったところ”とは、集合住宅の場合はエントランスホールまでということになります。例えば家が3階にあるとしたら、エントランスホールから3階の家までは自分で運ばなければなりません。電子レンジとか掃除機などのもう少し軽い家電ならまだしも、冷蔵庫を自力で運ぶのはなかなか骨の折れる仕事……。
これに関しては迷いに迷って、どうにか家のキッチンまで持ってきてくれそうな販売店を探そうとしたのですが70ユーロ上乗せのところしか見つからず。結局、このときはまだ他の引っ越し作業も残っていたので他にも使い道があるだろうということで夫が台車を買ってくれ、配送当日はメインエントランスからエレベーターを経て家のキッチンまでどうにか持ってくることができました。
キッチンに着いてからも台車から降ろしたり梱包を外したりに思いのほか手間取って、これなら70ユーロ払って③を選んでいてもその価値はあったんじゃないかとあとから思いました。それくらい大変だった!
でもこのときの台車はその後の引っ越し作業でもかなり役立ったし、今でもゴミ出し(我が家は可燃もリサイクルも紙ゴミも一気に出しに行くことが多いので大量です)のときに大活躍してくれているので、結果オーライだったかもしれません。
さて、この“家の建物の最初のドアを入ったところ”問題、このときの冷蔵庫に限ったことではありません。
ベルギーでは基本的に配達といえば“家の建物の最初のドアを入ったところ”までのようで、例えばAmazonで買い物をしたりIKEAで家具を配送してもらったり、さらにはデリバリーミールにいたるまで、すべて“家の建物の最初のドアを入ったところ”までしか持ってきてくれません。
インターホンが鳴ってこちらが出ると、配達員さんが「アマゾン〜」と言うのでメインエントランスのオートロックの鍵を開けます。すると配達員さんはドアを開け、ドアの内側に荷物を文字通り放り込んで(ちゃんと置いてくれる人もいるにはいるけど)「オボワ〜」と出ていくのです。
デリバリーミールだったらこちらがメインエントランスまで取りに行かなくてはならないし、通常の宅配便でもたまに「取りに来て〜」と言われることも。
玄関からメインエントランスまでそんなに遠いわけではないし、我が家はエレベーターがあるのでまだいいのですが、ドイツでも日本でも家の玄関まで持ってきてくれることに慣れていたのでやっぱり少し不便に感じてしまいます。
(セキュリティ的な面で言えば家に押し入られる心配がないので良い…のかな?)
ちなみに不在の場合は再配達制度は(あるって書いてあるけど実質)なくて、配達業者のサービスポイントまで後日自分で取りに行くスタイルです。
不在だった場合ポストに不在票が入っているのでそれと身分証を持っていくか、メールで不在票が届く場合もあるのでそれを持って行くと荷物を渡してもらえます。
ただこの不在制度、家にずっといたのにインターホンがならないまま不在票だけ入っていることも多いです。ドイツでもよくあったけど、ベルギーもそうなのね、って感じ。
実は今日まさにその在宅不在票パターンをやられてしまい、明日取りに行かなくてはなりません。荷物の重さ、20kgって書いてあるのでちょっと憂鬱……これ、絶対配達員さんが20kgをトラックから持ってくるのめんどくさがって不在票だけ入れてったパターン。重いのわかるけど仕事してよ!
また台車が活躍してくれそうな予感です。